みなさん、こんにちは!
今回はフレンチ料理の定番「エスカルゴ」についてです。
エスカルゴとは、食用カタツムリにバターを詰め込んで
オーブンで焼いた料理で、主に前菜として提供されます。
この食用カタツムリですが、エスカルゴで有名な品種である
ヨーロッパカタツムリ、トルコカタツムリ、
ローマカタツムリまたはブルゴーニュカタツムリの3種は、
その優れた風味と食感から「陸のロブスター」とも呼ばれ、
食用カタツムリの中でも世界的に最も人気があります。
陸上で生活するこの3つのカタツムリは、
高額なエスカルゴ料理の中心となっています。
ハーブ、バター、ガーリックなどと一緒に食べると、
柔らかな食感とマッチし、非常に贅沢で美味しい料理になります。
食用の主要な3種のカタツムリは
いずれも東フランスのアルプス周辺の大自然の中で育っています。
エスカルゴは、大雨の後、餌を求めてフランスの田園地帯に姿を出します。
エスカルゴの収穫シーズンは、
カタツムリが寒さに耐えるために身体を大きくする秋から初冬にかけてです。
種類によっては、春の4月~5月の産卵シーズンの期間は
収穫が禁止されていることもあり、見つかれば多額の罰金を払うか、
禁固刑になるほど厳しく取り締められています。
また、人工的にエスカルゴを養殖するエスカルゴ農家の方たちもいます。
種類や農家によって、様々な養殖方法がありますが、
一例では、広大な整備された土地にセイヨウアブラナという植物を植え、
そこにエスカルゴの卵をまいて育てるそうです。
エスカルゴはアブラナを餌として育ち、
鳥などの天敵から守るためにネットが張られていて、
カタツムリにとって最適な環境を作り出しています。
さらには、カルシウムの混ざった肥料を与えることで、
殻の成長を促し、身も大きくなるように丁寧に育てています。
収穫シーズンにはなんと1億匹ほどカタツムリを収穫するそうで、
これもすべて農家の人の手作業だと考えると高級食材であることも納得ですよね。
ちなみに、エスカルゴはフランス語ではカタツムリの総称ですが、
近所の公園などに見つけられるカタツムリはエスカルゴのように
徹底された管理をされておらず、寄生虫がついていて
食中毒になる可能性もありますので、安易に食べないよう注意してくださいね。
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